【書籍要約】1−6 投資で一番大切な20の教え 7.リスクをコントロールする
■はじめに
前回と同様、書籍「投資で一番大切な教え」の要約です。
今回は7つ目の教えになります。
■低いリスクで平均のリターンを得る
優れた投資家とは、リターンを生み出すのと同じぐらい、リスクをコントロールする能力を持っている
獲得するリターンに相応する水準よりも低いリスクを取るものこそ優れた投資家
リスク(=損失)の可能性は識別できない
識別可能なのは損失で、それはリスクとよくない出来事が重なった時に生じる
つまり物事がうまく行ってるうちは生じない
損失が生じなかった場合でもリスクは存在していた可能性がある
良い時期であってもリスクをコントロールする必要は不可欠
なぜなら悪いことはいつ起こるかわからないから
→未来は予測できない、リスクは悪い時には顕在化されないから普段はなかなか評価されないけどこれは欠かせないよ、ということですね。さて、これは導入部分。
■良い運用の定義
ほとんどの市場観測者
=ベンチマークと同水準のリスクをとって、それよりも高収益か
有能な投資家
=ベンチマークよりも低いリスクをとってベンチマークと同水準のリターンを達成
ただ、リスクコントロールの真価は悪いことが起きた時なので、普段はその価値の判断が難しい
投資家の仕事とは、利益を得るために理解した上でリスクを取ること
→うーん、これは視座の問題かなと思った。より高いリターンが「水準」の場合は、それよりも少ないリスクで利益を得ていると言えるかなーと。
■よく理解した上でリスクを取るとは?
例:生命保険
人は必ず死ぬのに、なぜ生命保険が成立するか
①死は避けられないから、計画に折り込むことができる
②死は、医師を通して健康状態を評価・分析できる
③死は様々な契約者でポートフォリオを組むことで、分散コントロールできる
④死は保険数理表に基づいて、計算して利益が得られるように設定されている
→確かに。ただ特に③④に関しては(日本の保険に関して個人的に思うのは)ポートフォリオ対象の需要に対して適切な営業が行われている、というよりは金融商材に対する情報弱者を犠牲にして割高な保険契約を売って成立しているバランスシートに見えてしまう。。
投資戦略も全く同じ
リスクの高い資産も十分に安い価格で買えば、良い投資パフォーマンスを実現可能
重要なのはそのタイミング
→ハワードマークス、および彼が創設したオークツリーという投資会社の性格が垣間見える部分かなと思いました。ジャンク債やハイイールド債を積極的に購入していると聞いていたので。
投資はリスクを取らずには済まされない
リスクをとった結果がどれほど悪い状況になりうるのかを予測できないで判断を下すのが主な原因
→これってどういうことか?というのが端的に以下のように書かれていました。つまり
大きな損害が発生することは稀
なので安全な時期が続くと、人はリスクの評価が緩くなってレバレッジを高めるようになる
■どれぐらい保守的にすべきか
最悪の場合を想定すると何もできなくなってしまう
レバレッジを効かせない運用が行われても、誰も投資しなくなる
リスク回避は利益回避でもある
→そう、読み進めていて「じゃあ適切な閾値を測る指標ってなんだ?」って思いました。結局「答えは簡単に見つからない」と書いてあってなんだよ!wって思いましたが、本当にそうなんだろうなって思いました。(例えば誰だって、今回のコロナを予知なんでできないし、コロナを前提とした投資なんて成り立たないってわかる)
リスクコントロールの重要性とリスク回避は異なる
長期的に成功するための道=リスクをコントロールすること
投資家の成否=利益をあげた投資の素晴らしさではなく、損を出した投資の数とその規模
→最終的にはぼんやりとした印象を受けましたが、今後の「教え」でこの辺りについてもうちょっと理解が進むかもしれないかな、とも思いますので、まずは読み進めることにします。
ではでは。