投資で一番大切な20の教え 10.心理的要因の悪影響をかわす

■はじめに

前回と同様、書籍「投資で一番大切な教え」の要約です。

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今回は10個目、やっと折り返しの教えになります。

■人は過ちを犯す

この非効率性がパフォーマンスをあげる機会につながる
過ちを犯す側ではなく、見極める側にいること

過ちは何故起きるか
人間が心理と感情に翻弄されるから
それが人間の性

①金銭欲

危険なのは利益欲が強欲になる時

②恐怖

強欲の対極(≒パニック)
=行き過ぎた懸念

③論理、過去、伝統的規範を無視する性向

疑わしい投資案件であっても受け入れてしまう
「そんなうまい話があるわけない」
「一体何を考えていたのか」
何度も繰り返される(歴史が蔑ろにされる)

「絶対確実な投資」(タダ飯)=銀の弾丸=聖杯
リスクなしでカネ持ちになるための切符

銀の弾丸は存在しない
リスクを負わずに高い収益率を達成できる戦略はない

では何故人は銀の弾丸を信じるのか

ある時ある理論が紡ぎ出され、一定期間利益を出す
すると

  1. 確実に儲かる方法がある
  2. 体現している人がいる


という印象をもたらす

④多数派の意見に同調する傾向

人は自分が少数派である場合、高い確率で自分の意見を否定する
同調圧力と金銭欲の組み合わせが、人から主体性と懐疑主義を奪い、筋の通らないことを信じ込ませる

⑤嫉妬

他人と比べること
「人間の性」の中でも特に有害なもの

例:とある非営利団体基金

1996年〜1999年 ハイテク株運用なしで年16%の利益
しかしハイテク部運用をしていた同業他社が年23%の利益
 →不満

その後ハイテク株暴落

2000年
年利3%
同業他社はマイナス
 →満足


16%→3%になって満足なのは他人との比較が原因

⑥自惚れ
  1. 短期のパフォーマンスが良い
  2. 相場が良い時は間違った判断であってもリスクをとるとリターンが増える
  3. リターンが高ければより自惚が強くなる


思慮深い人は悪い時期の損失が少ない
周りと一緒に危険な行動をしない
結果、長期的な利益を得る

⑦降伏

経済的、心理的な圧力が高まると多数派の仲間に入る
自身の信念と異なる結果が続いて他人が利益を得ていると、間違った行動へ行ってしまう

■過ちの心理的要因に対する方法

  • 正体を見極めること
     →多分これは上記の①〜⑦のことを言っているのだと思う
  • 現実的になること
     →後述で、相場の影響力に抗うことは難しいことを理解しろって書いてあるので、そのことと理解

    勝率をあげるためにどのような武器を身につけるべきか

  • 本質的価値を強く意識
  • 価格と本質的価値の乖離時の行動にこだわる
  • 過去のサイクルを学ぶ
  • 市場が極端な状態の時は、心理的要因の影響を理解する
  • 「そんなうまい話があるわけない」は真理
  • 市場がずっとおかしな水準に動いている場合、自分が間違ってるように見える行動を逆に受け入れる
  • 同じ考えの人の支持を得る


半分の教えが終わったので、次回は6つ目の教えての時と同様、一端最初に1行まとめをしてみます。

ではでは。