歳をとっても学び続けることの大切さは父から教わった

■はじめに

昨晩、家族からちょっと早めにお祝いしてもらいましたが、本日6月22日は父の日です。
(毎年6月第3週の日曜日なんですって! 知らなかった)
ってことで今回はボクが父から学んだことを少し書きます。
若干ポエミー。

■昔のうちの父

実は今から2年8ヶ月前に他界しています。
入院してから4ヶ月ほどで息を引き取ったので、あっという間でした。

父は典型的な仕事人間で、当時のボクは正直あまりいい印象を持っていません。
仕事はできたと思いますが家族には相当迷惑をかけた人でした。
ストレスの吐口が飲酒になって、まぁ色々大変でした。

記憶にあるのが就学前から暴れている姿で、それが確かボクが高校2年あたりまで続いたかなと記憶しています。

■突然変わった その1

こんな父がある日突然、人が変わりました。
記憶しているのはボクが高校生の時、酒浸りだったのが1滴も飲酒しなくなりました。
父が恐らく55〜56歳ぐらいだったかと思います。

どういう心境の変化があったのか当時のボクはあまり覚えてないのですが、プロテスタントに入信したのですw。
それまで全く宗教と無縁だった人が寝室に聖書が積まれて何やら毎日覚えていたし、週末に教会に通うようになったので相当驚きました。

当時の父が飲酒を断つのは相当な覚悟だったと思います。
生活習慣が劇的に変わったのがびっくりしました。

■突然変わった その2

こんな生活が何年か続いたあと、確かボクが高校卒業直後ぐらいからと思いますが、今度はベトナムにのめり込みます。
きっかけは確か退職間際に行ったベトナム社内旅行だったと思います。
当時父は59歳だったと記憶しています。

父曰く、ベトナムの雰囲気が戦後日本の原風景にすごく似ていたと。
そしてツアーの最中、確か当時10歳ぐらいの、とあるストリートチルドレンの女の子に出会って、紆余曲折あって父が生活・学習支援を始めたのです。

その子と色々話がしたい。助けてあげたい。
本当にそれだけの理由で、ベトナム語を学び始めてました。

そこからはさらに動きが早く、確か翌々年にはNGOを立ち上げマングローブ植樹の活動を始めていたと思います。
なんと59歳で学習を始めたベトナム語64歳の頃にはペラペラになっていました。

その後、いろんな企業からコンサルタントの依頼が来ていて、ほぼ通年ベトナムにいるような状況でした。
一時期は確か某大手企業の現地法人社長にもなっていたかと思います。

ただ、ある一人の女の子を救いたい、話したい、という思いがビジネスにまで直結した、ボクが眼前で確認したリアルな例でした。

■父から学んだこと

ボクがこの父から学んだことは以下です。

①自分が心のそこからやりたいことをやれば、結果は自ずと付いてくる
学び始めることに遅すぎることはない

ボクがラッキーだったのは、こういう行動を体現している人間がすぐそばにいたってことです。
全然知らない人の実体験ってあまり響かなかったりしますが、目の前でここまでやられると物凄い納得感があります。

病床で喋れなくなる2週間前ぐらいに父からこんなようなことを言われたのを覚えています。
「なぁ、少しでも面白いと思えることをやれよ。結果なんてあとから付いてくる。そうすれば人生は楽しい。楽しいと思えたらいい人生。」
「お前たちには迷惑かけたが、お前たちのおかげでお父さんは楽しい人生だった。」

本当嫌いでどうしようものない父親でしたが、晩年の父がキラキラしていたこと、歳をとっても耄碌しないで矍鑠としていたのは、きっと本当にやりたいことを知って全力で取り組んでいた結果なんだろうなと、自分が3人の子供の父親になって迎える父の日に、改めて、かつての父の姿が心に過るのでした。

ボクがどこまで出来るかわからないですが、「仕事って楽しいんだぜ!だから頑張れるんだよ。」って姿を父の何十分の1でもいいから子供たちに見せながら残りの人生を家族と歩んで行けたらいいな、なんて思っています。

ではでは。